■ここが違う、作業療法士と理学療法士の役割        作業療法士 山田 隆人

 今回は作業療法士と理学療法士の役割の違いを説明していきたいと思います。
 それら資格の違いは、その名称にしっかりと現れています。理学療法士はPhysical Therapistと言い、 Physicalは「身体の・身体的な」と言う意味を持ちます。その読みの通り、理学療法士は、身体の機能や能 力に注目し、機能の向上・改善の援助する職種です。それに対して、作業療法士はOccupational Therapist と言い、Occupationalは「職業(上)の、職業(意識)的」と言う意味を持っています。 作業療法士は、仕事や職業等の生活の中で占める作業や活動に注目し、作業・活動を遂行できるように援助する職種になります。 事例を通して、それらの職種の違いを見て行きましょう。
理学療法士による訓練
 
自宅のふろ場で、作業療法士による 「輪状タオル」の使い方の練習
 スプーンが握れない、スプーンを口まで持っていくことが出来ない方に、食事を一人で行ってもらう際の 援助は以下のようになります。
 理学療法は、スプーンを口まで持っていけるよう肩や腕の筋力をつけ、握力を高 める訓練を通して、食事ができる様に援助していきます。作業療法は、現在の身体 の機能を効率的に使う練習をすることで、また握力が無くても使用できるスプーン 等の便利な道具を工夫して、自立した食事が出来るよう援助していきます。それぞ れが生活に対して援助している部分は同じですが、その援助する視点・方法が違う のです。
 これらの役割の違いは「理学療法士及び作業療法士法」と言う法律で明確にされ ています。「理学療法とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能 力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マツサージ、 温熱その他の物理的手段を加えることをいう。」同じように「作業療法とは、身体又 は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回 復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう。」と書かれています。 理学療法が基本的動作の訓練を担当、作業療法が応用的動作の訓練を担当するという 説明は、ここから来ていると思います。
 余談になりますが、居住環境や住環境の調整等で一緒に仕事をする場合、 それら職種の違いより、むしろセラピスト自身の生活観が住環境調整の成果の成否を決める 場合があります。対象になる方は、精一杯の能力で生活や活動をしようとする傾向が あります。ですので、生活のどこにポイントを置くかという部分の確認を行うことが、 生活を継続していく居住環境や住環境の調整に求められると思います。


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