快居の会たよりNo.10-1

精神障害者地域活動支援センター「わっと」開設に関わって　　　　　　　　　　　佐藤和子／小倉勝彦

　■　身体障害者に比べると、精神障害者の在宅支援策はずいぶん出遅れているようです。『わっと』は、南河内地域で始めて開設された、精神障害者の日常生活支援の基地です。現在、熱心なスタッフがいろんな生活相談にのったり、夕食サービスをしながら、仲間づくりや地域との交流をめざしています。

建物外観

■　開設場所は、近鉄藤井寺駅から徒歩3分程度の便利な商業地域内にある事務所ビルの3階です。冷たい感じの事務所スペースを、仲間がほっとして集まれる場所に改装したいという依頼でした。食堂・談話室だけになりましたが、床をタイルカーペットとし、靴を脱ぐ事にしたのがくつろげる場所造りの仕掛けとして有効だったようです。たまり場としては、窓際に設けた畳コーナーが気に入られていると聞きました。

食堂・談話室の畳コーナー

　■　改装工事予算があまりありませんでした。家族会、まつしの共同作業所、などの設立関係者は、寄付金を集める他、中古の机や椅子をもらってくるなどの工夫をされました。施工業者にも、在庫の材料を利用するなどの協力をしてもらいました。その結果、最終工事費は追加を含めて約300万でした。

精神障害者地域活動支援センター
　　　　　「わっと」
〒583-0027
大阪府藤井寺市市岡2-12-6　進和ビル3F
TEL，FAX：0729（30）0733
URL：http://www.watto.info
相談用 TEL：0729（30）0609

■　これから育っていく事を楽しみに、種まきに参加したという印象です。自主活動が育ち、「こんなことしたいんやけど、今のままでは使いにくいねん」という注文が来るのを待っています。

「わっと」スタッフより「わっと」は地域の精神障害者の方の日常の憩いの場等の提供を行っています。ある人は他の利用者との会話を楽しんでいたり、違う人はトランプなどのゲームで遊んでいたり、また、畳スペースで横になりながらテレビを見ている方がいたりと、利用者それぞれの目的で「わっと」を利用しています。ここができて半年、少しずつですが人が生活しているという良い意味で汚れてきています。もっともっと汚れていったらなぁと思っています。（上田哲史）